リレーブログ | 社会福祉法人 鳥取こども学園 - Part 7社会福祉法人 鳥取こども学園 | Page 7

社会福祉法人 鳥取こども学園は、キリスト教精神にもとづいて創立されました。その基本理念は『愛』です。

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  • 第53回 🟫『一年越しの秋』🟫 乳児院 鳥取こども学園乳児部 副院長 渡 美由紀

    これは何かおわかりになりますでしょうか❓


    答えは・・・さつまいも です。
    このさつまいも、昨年秋に乳児部にやってまいりました。
    “変わった形だから”と寄付で頂いたさつまいもには、既に目・口がペンで書かれておりました。何ともコミカルな表情と形状だったものですから、皆さんにも見て頂こうと乳児部玄関靴箱上の特等席にしばらく鎮座してもらっていたのですが・・・

    いつの頃からか芽が出始め、芽が出たかと思えば、茎が伸び、茎が伸びたかと思えば葉っぱが出てきて、あれよあれよという間に・・・このような姿になられました。
    ほぼ1年前はツルンとスベスベ芋肌(?)なさつまいもでしたのに、今やカピカピでカサカサ乾燥肌になりながらも生命力あふれる生き物のよう。こうなると今後どのような進化を遂げるのか見たくなってしまい、もう焼き芋にも大学芋にもスウィートポテトにもなる日は来そうもありません😅

    さて、このさつまいもも負けるぐらい乳児部の子どもたちの日々の成長は目覚ましく、生命力にあふれています。さつまいもが蓄えている栄養で力強く育ち続けるように、乳児部の子どもたちがずっと元気に育っていけるように、長い人生のほんの数年ではありますが、様々な栄養が子どもたちに蓄えられるよう乳児部職員一同努めてまいりたいと思います。

    そして、大人の私たちも子どもたちやさつまいもに負けないよう、食欲も良し、スポーツも良し、読書も良し、芸術も良し・・・この秋に心身に栄養を蓄えて、目を見張るような生命力を持ち合わせているウイルスたちに打ち勝っていきたいものです。

    また、このさつまいもの行く末をお知らせできる日が来るのか、来ないのか・・・
    乳児部ブログに載るのか、載らないのか・・・それは、私次第・・・
    期待せずにお待ちください。


    2022.10.26

  • 第52回🔶「『旅人をもてなすよう努め』たい」🔶室長就任あいさつ 社会福祉法人鳥取こども学園 運営企画室長 山本 隆史

     今年度4月1日より法人本部は「法人事務局」と法人運営のトータルコーディネートを担当する「運営企画室」の1局1室体制となりました(平成30年に「企画広報室」が新設されましたが、平成31年9月に室長が退任し、休止状態となっていました。今回名称を変更し再置されることとなりました)。この室長に就任しました山本隆史です。

     私は1996(平成8)年4月1日に児童指導員として社会福祉法人鳥取こども学園の職員となりました。法人創立90周年の年です。この年に発行された鳥取こども学園九十年史『愛は絶えることがない』の383頁から385頁に当時の職員の名簿が載っています。人数を数えてみますと「鳥取こども学園」22名、「鳥取みどり園」22名、「鳥取こども学園希望館」20名の合計3施設(この年鳥取フレンドが新築されましたが、自立援助ホームが第二種社会福祉事業に位置づけされたのは、2年後の平成10年です)64名でした。(ちなみに巻頭の法人のあゆみの写真の最後に学園と希望館職員の集合写真があり、1年目の山本の姿があります。理事長の藤野、常務理事の田中、館長の水野等々の姿もあり、四半世紀の時の流れを感じさせます。一番感じさせるのはダントツに私ですが・・・)

     四半世紀の時を経た2022年(令和4)年4月1日、当法人は14施設・事業所で常勤・非常勤職員合わせて計230名を超えています。制度の有無にかかわらず、ニーズに対して応えてきたことはもちろん、制度ができても、その不備や改善点等に対して実践から得た結果を元に声を上げてきました。職員配置、特に社会的養護施設の入所部門の職員配置が大きく改善された結果として、当法人の職員数は労働法や社会保険上で大企業の分類となり、法令や制度がこれまで適用されなかったものが適用、努力義務だったものが義務となったりしています。そして、「働きやすい職場環境作り」、「やりがいを感じる職場作り」、「ワーク・ライフ・バランス」といった働き方改革関連法への対応についても、さらに取り組まなくてはいけません。私が入職したころの施設毎に配置される事務員が、施設毎で個々に処理しておけばよかったという方法では、「経営」「会計財務」「人事労務」への取り組みが成り立たなくなりました。私たち「鳥取こども学園」の使命は「いと小さくされた者たちに寄り添い、共に歩む」ことです。法令や制度に添うだけの一辺倒な事務では、とてもこの使命は果たせません。必ず現場実践とリンクしなくてはいけません。当法人の事務員は、保育士や児童指導員といった子どもたちや利用者を直接支援する職員の日々の実践を、事務員としての専門性とチーム力で、志高く支えてくれています。本当に頭が下がる思いです。

     前々月、前月のリレーブログの挨拶の通り4月1日付人事で藤野謙一が鳥取こども学園長に、水野壮一が鳥取こども学園希望館長に、私が運営企画室長にと、3人が施設長級に昇格しました。年齢も近く(私が一番下です!)、四半世紀にわたり共に歩んできた同志とも言える存在です。2人は施設の長として施設業務を統括する立場ですが、私は2人とは違った立ち位置です。志は同じくしても違った立ち位置で考え、違った切り口で「鳥取こども学園」の現在と将来を見据えていかなくていけないと考えています。これからも「鳥取こども学園」が理念の元で歩み続けるため、「オール鳥取こども学園」の一員としてはもちろん、責任ある立場として現状に満足することなくさらに精進し、支えていく所存です。
     ご指導ご鞭撻のほどひたすらお願い申し上げます。


    2022.08.18

  • 第51回🟡「実践」と「弱さ」を誇りとして🟡館長就任あいさつ 児童心理治療施設 鳥取こども学園希望館 館長 水野 壮一

     今年度より児童心理治療施設鳥取こども学園希望館の館長を拝命いたしました。祈りと感謝を大切にして、学びを怠ることなく尽くしていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

     希望館は1994年(平成6)の開設から数えて満27歳の春を迎えました。実は館長に就任するにあたっては「本当に自分に館長が務まるのだろうか?」と不安と緊張(というか、ほぼ恐怖心に近い感覚)でいっぱいでしたが、「希望館は今27歳の青年なのだ」と思うと、あら不思議!なんだか元気が出ます。ここまでの間に蓄えた経験と知識を基に失敗を恐れずチャレンジして、幸福とその在りようを飽くことなく探求し続ける…エネルギッシュな時期に来ているのだと勇気が湧きます。

     同時に、希望館が青年期を迎えるまでの実践に誇りと感謝を抱きます。
     これまで希望館と関わってくれた入通所併せて450人!の子どもたちと、希望館職員のみなさん(多分延べ人数で100人以上いると思う)が織りなした27年≒10,000日。たくさん悩んでそれ以上に喜び合った日々は誇りある実践であり、青年期の希望館の血肉になっていると思います。

     一方で、希望館が児童心理治療施設としての役割を果たしていくにあたっては、大人も子どももいろいろな困り感や悲しみや痛みに触れることになります。そこには尊重と寄り添いと対話が不可欠なのですが、時にはふと弱ってしまうこともあるでしょう。

    …むしろ大いに喜んで自分の弱さを誇りましょう…なぜなら、わたしは弱いときにこそ強いからです。

     (新約聖書 コリントの信徒への手紙二 12章9-10)

     希望館らしく「実践」と「弱さ」を誇りとして、一歩ずつ進んでいきたいと思います。


    2022.07.01