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第57回 ⭐改めて思うこと🌠 法人就労自立支援事業統括所長 竹本 智恵
昨年(令和4年)4月より、就労自立支援事業統括所長(※1)を拝命いたしました。子どもたちや利用者の方々の自立、就労、生活等々の支援に伴走させてもらっています。その中で、引き続き沢山の出逢いをいただいている事に感謝している毎日です。こうした巡り合わせに縁を感じずにはいられませんし、大切にしたい事であると思っています。
そして、そこから新たに繋がっていく、様々な分野の方々との出逢いにも感謝です。人は人と関わる事によって成長すると考えます。私自身、〝繋がれば繋がるほど知識や可能性が広がる事〟〝一人では成し得なかった事も実現出来る事〟〝他分野の考え方やスキルを学べる事〟〝多様な価値観に触れられる事〟等々多くの手応えを実感をしてきました。結果、視野や支援の幅が広がり、私自身の糧となりますし、何より質の高い支援に繋がるよう努めていきたいと思っています。
そんな中、昨年度は、長年共に歩ませていただいた数人の方との永遠のお別れがありました。私自身ダメージが大きく、まだまだ傷が癒えませんし沢山の思い出がありますから、折に触れ涙が溢れます。出逢いがあれば、別れがある事を身をもって受け止めていくしかありません。貴重な体験として、大切に思い続けて、心の中で引き続き共に歩んでいきたいと思っています。
「大切なことは目に見えない。心で見なければものごとはよく見えない。」
想像力を働かせ、相手目線に立ち、本質を見失わないように在りたいと思います。
いつでも中心は子どもたちや利用者の方々です。
これからも、日々感謝を忘れずに精進していきます。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
※1 当法人障がい福祉サービス事業と当法人が運営に一体的に関わっている退所児童等アフターケア事業の連携体制の強化を図るため就労自立支援事業統括所長を令和4年度から新設しました。
2023.09.08
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第56回 🌸新年度(令和5年度)ご挨拶🌸 法人常務理事 田中 佳代子
今年も学園前土手の桜がきれいに咲き誇り、新年度の始まりを祝ってくれました。
そして4月9日はイースター(復活祭)でした。学園では、毎年子どもたちとゆで卵に絵を書き、十字架にかけられて亡くなられたイエス・キリストが、3日後に復活したことを祝います。これも春の訪れを祝うものです。
生命が芽生えるイースターの卵ように、学園も新しい職員を迎え、子どもたちも進学・進級と新しい環境の中で4月がスタートし息づいています。
私自身もまた1年、成長の時を与えられたことに感謝です。
去る3月、幼い頃から学園で過ごし、20歳まで在籍した女の子が社会へと旅立って行きました。
彼女は抱える家族の重みに真摯に向き合い、苦悩であえいだ時もありましたが、自分の道を外すことなく前を向いて進んでくれました。
ずっと一緒に悩んで寄り添った職員、その職員を支える職員、見守る仲間達。暗闇の時もありました。
何も出来ないで見守ることしかできない時もありました。
でも、子どもの可能性は無限大。彼女の一回り大きくなった姿にたくさんの職員が喜びの時を与えられました。
たくさんの職員が学園前で彼女を見送りました。また、顔を見せてくれる時が楽しみです。
毎年、何人かを送り出し、その成長に感動を抱き感慨にふける。
それもつかの間、新年度の準備に明け暮れる。そんなドラマが繰り広げられる学園です。
コロナが5類になって社会がどのように変わるのか、戦争や粉砕・災害がやまぬ世界がどのようになってゆくのか、不安も多い昨今ですが、どんな困難も決してあきらめず希望をもって、今年も皆が健康で歩めますように祈ります。
今年度も地域の方々、関係機関の皆様、お世話になりますがどうぞ宜しくお願い致します。
最後に
「いと小さくされたものへの受け止め手」となる寄り添いの大切さを学園に確立していただいた評論家の芹沢俊介氏が永眠されたという突然の悲報を受け、驚いた春でもありますが、
芹沢氏が残してくださった貴重なお言葉は今後も学園の指針として受け継がれていきます。
ありがとうございました。どうぞ、安らかにおやすみください。
2023.04.24
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第55回 🌸3月、春爛漫🌸 児童養護施設 鳥取こども学園 副園長 田村千亜紀
今年もこの季節がやってきました。
春、桜の季節です。
眼前に見事な桜並木の連なる鳥取こども学園に勤めるようになって20年超、日本の樹としてシンボリックでありながら(だからこそ?)たんぽぽやチューリップのような親近感や生活感のうすい桜ですが、学園にいると年に一度の桜色の季節が贅沢にも生活の一部となり、毎年満開の桜に言葉にならない幸福感を味わいます。
そして桜は、出会いと別れも運んできます。
今月は多くの子どもが卒業などの節目を迎え、その中の数人の子どもが学園を巣立っていきました。
今年度最後の養護の職員会は、私の手違いで急遽体育館開催となり、いつもと様子の違う円陣形式で一年を振り返り、退職者に餞の言葉を送りました。
副園長という大役をいただいて一年になります。
当初は「何も変わらないよ」と思っていましたが“立場”とはよくいったもので、立つ位置が変わると目に映る景色が本当に変わるのです。それをこれほど実感した時間はこれまでありませんでした。
そしてコロナ禍で人との関わりが希薄になって3年、「子どもも大人も人の中で生きているんだな。関係性の中で育っていくんだな」ということも改めて痛感しました。
桜の花言葉は『精神美』、目に見えるものや形あるものは時間と共に変化しますが、美しい桜並木のもたらす幸福感が私の心を豊かにするように、鳥取こども学園で過ごした時間がここを巣立つ子どもや大人のこれからの人生を豊かにしてくれたらと心から思います。
4月、桜は散りますが、新しい一歩を踏み出していきましょう。
2023.03.28