リレーブログ | 社会福祉法人 鳥取こども学園 - Part 22社会福祉法人 鳥取こども学園 | Page 22

社会福祉法人 鳥取こども学園は、キリスト教精神にもとづいて創立されました。その基本理念は『愛』です。

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  • リレー 第2回 「創立記念日を迎えて」 乳児部院長 田中佳代子

     今日、平成27年1月13日に鳥取こども学園は、創立109年目を迎えました。創立100年を迎えた時に併設した乳児院も9年目を迎えました。ここ3~4年定員一杯の状態が続いており この少子化の時代に乳児院の需要が高まっていることは、悲しいことでもあります。

     人生で赤ちゃんの時代は、親御さんのたくさんの見守りとお世話が必要です。その時代を親と離れて過ごす子どもたち。手元に置きたい子どもと離れて暮らさざるを得ない親御さん達。子ども達と親御さんと私達、乳児院の職員が共に歩んでいくのだと思っています。

     私たちは 鳥取こども学園の創設者(尾崎信太郎氏)の『愛』の精神を基盤としています。法人の理念である『一人一人を大切に共に寄り添う』をいつも心に刻んで支援しています。小グループ(1ホーム5人の子ども)での家庭的養育のなかで個別担当制を実施しています。子どもたちに『生まれてきて良かった。』と愛される喜びを肌で感じてほしいのです。子どもと離れて暮らしている親御さんから、愛着が奪われることがないよう 親御さんの立場も含めて受け止めようと考えています。子どもとの面会や外出・外泊を奨励し 子どもにとって世界に一人しかいない親(父・母)として 子どもを慈しんでほしいと願っています。

     児童養護施設 鳥取こども学園は 戦災孤児の救済のために創設された施設ですが 現在は親のいる子どもたちがほとんどです。時代とともに施設へのニーズや支援方法は変わってきていますが 子どもたちに寄り添う姿勢は今も昔も そしてこれからも変わることのない鳥取こども学園であり続けたいとねがっています。 そして、その分身である乳児院も同じなのです。

     平成27年1月13日(第109回創立記念日)

    鳥取こども学園乳児部 院長  田中 佳代子


    2015.01.13

  • リレー 第1回 「年頭あいさつ」 鳥取こども学園 常務理事 藤野興一

     神様に守られ、生かされ、多くの人々に支えられて、子どもたちと共に2015年の新年を迎えられましたことに心より感謝申し上げます。鳥取こども学園は、1906(明治39)年1月13日創立以来、幾多の風雪を経ながらも、無事戦後70年、109年目を迎えることが出来ました。

    特に今年の正月は、情短施設「鳥取こども学園希望館」の改築工事4ホーム部分が完成し、12月26~28日に、「わかば」、「こばと」、「のぎく」、「しらゆり」の4ホームの子どもたちが引越しし、新しい建物で新年を迎えることが出来ましたことは、この上ない慶びであります。

      学園にたどり着く子どもたちも厳しい道をけなげに生きています。歴史の未来である子どもたちに真っ赤に燃える太陽のように輝いて歩んでほしいと願います。

     しかし、私たち大人の非力を痛感します。児童虐待は昨年73,000件に昇り、この少子化の時代に、児童養護施設、里親、乳児院などの社会的養護施設は満員で、47,000人もの子どもたちが生活しています。施設に繋がっている子どもはまだましで、多くの子どもたちが巷に放置され、3日にひとりの虐待死事件が報道されています。

     私は、鳥取こども学園の職員や子どもたちの協力を得て、全国児童養護施設協議会会長に就任し、社会的養護の量の拡充と質の改善を求めて精一杯の歩みをしていますが、制度改革は遅々として進みません。職員配置基準の引き上げをはじめとして、制度改革が進まない中でも、子どもたちの人権は守られねばなりません。

     鳥取こども学園の歩みは今まで、「制度にあろうがなかろうが、子どものためなら何でもやろう」とする歩みを続けてきました。次々と建物を建て、制度ではまだ認められない数の職員を雇い、民間社会事業の先駆性・献身性の復活を掲げて歩んできた結果、極めて苦しい経営を余儀なくされています。

    今、希望館改築に当たり、五千万円を目標として寄付募集をしていますが、2014年末現在、約1,700万円集の募金をいただきました。本当に多くの方々に頭の下がるご協力いただき、心よりお礼申し上げます。目標達成まで引き続きのご支援を伏してお願い申し上げます。

     2015年を、私たち自身が輝いて生き、子どもたちに生まれてきてよかったと思える世界を残すことが出来るよう、歩みたいと願い、祈ります。

    「いと高きところには栄光、神にあれ、地には平和、御心にかなう人にあれ。」 (ルカ:2-14)

    2015年正月

     法人常務理事・園長 藤野興一

     


    2015.01.05