里親「ポータル」サイトの計画③ | 社会福祉法人 鳥取こども学園社会福祉法人 鳥取こども学園

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里親「ポータル」サイトの計画③

    鳥取県の里親さんや、里親さんになりたい方のためになる、調べ物をする際最初に開いてもらえるようなページ「ポータルサイト」を作る夢があります。上司から「すぐに実現可能なこと、するべきことは『夢』とは言わない」とたしなめられましたので「ポータルサイト計画」とします。

    これに向けて、里親さんや里親さんになりたい方のためになる情報があるサイトには、どんなものがあるのか調べてみましたところ、素敵なサイトがたくさんありましたので、ひとつずつご紹介します。

 


 

2.おやこのミカタ

https://www.savechildren.or.jp/oyakonomikata/

 セーブ・ザ・チルドレンという、全世界の、子どもの支援の活動を行う民間国際組織があります。

 この団体の歴史は古く、1910年代のころ、第一次世界大戦のころまでさかのぼります。大戦のさなか、ヨーロッパは荒れ果てていました。当時、イギリスでは、敵対するドイツやオーストリアの海上輸送路の封鎖を断行し、食料の供給が絶たれた国々では、多くの子どもたちが飢餓に陥っていました。

 そんな中、エグランタインさんというイギリス人女性が、この惨状を市民に伝えようと、ロンドン中心部のトラファルガー広場でビラを配ります。“私たちの国が行っている封鎖が、何百万人もの子どもたちの命を奪っています”と、飢餓に苦しむ子どもたちの衝撃的な写真をしめしながら、広場を通る市民に訴えかけました。戦争中ですから、敵国の子どもを助けようとするこの行為は違法ですので、エグランタインさんは逮捕され、有罪判決を受けます。しかし、検察側の弁護人はこの行為に胸を打たれ、罰金を肩代わりしました。この肩代わりした5ポンドが、最初の寄付となり、『セーブ・ザ・チルドレン基金』の活動がはじまりました。

 この後、エグランタインさんと、こころざしを同じくする方たちは、世界中の、食糧難に苦しむ子どもたちのため、支援のための資金集めに奔走しました。募金活動のみならず、エグランタインさんが起案した子どもの権利を守る理念は、国連で採択された『子どもの権利条約』へと引き継がれていきます。

 時は移って令和の現代、エグランタインさんらの活動から100年が経った現在、セーブ・ザ・チルドレンは、29ヶ国の独立したメンバーが連携し、約120ヶ国で、すべての子どもの『生きる』『育つ』『守られる』『参加する』子どもの権利を実現するための活動を展開しています。

 日本にも、セーブ・ザ・チルドレンの支部があります。この日本支部が「おやこのミカタ」というホームページを運営しています。「ミカタ」は「味方」でもあり、「見方」でもあります。子どもの視点を理解し、考える、ということに重点を置いており、楽しい子育てのコツ、こころがけ、いきづまらないための考え方など、情報が満載です。

 中には、「おとなもリラックスしよう!イライラマネージメント」というコーナーもあります。子育ては、時には、おとなの思うようにならないものです。そんなときには『ストレッチしよう!』『おいしいものを食べよう!』『好きな匂いをかごう!』『深呼吸をしよう!』というように、親の「ミカタ」として、親のこころに寄り添ったアドバイスがふんだんに載っています。

 全体的にとてもやさしいデザインで、かわいらしいタイトルイラストをクリックするのが楽しくなり、肩ひじはらず、リラックスして学ぶことができました。前述したエグランタインさんたちの活動の歴史紹介のページもあります。ロンドンの広場で配っていたビラの精神は、時間と場所と、媒体を変えて、ホームページとして引き継がれているのですね。

 

 他にもためになるサイトがたくさんありましたので、続々紹介していきたいと思います。


2021.08.30