『醤油かけて』『十五夜お月さん』『ぴんぽーん』~地域小規模児童養護施設かつらぎの家~
地域小規模児童養護施設かつらぎの家より3つのお話しです。
1.醤油かけて
今日の晩御飯は酢豚です。
皆美味しく食べています。
でも、ある子は酢豚のピーマンに苦戦中です。
お皿を洗っていると、
その子が酢豚を持って来て、
突然「酢豚に醤油かけて」とニコニコして言ってきます。
「え?それ本気?いままでかけたことないよね?」と普通に訂正しました。
すると、「あ……うん…………なんて言えばウケるかわからなかったから……」と本当に恥ずかしそうに言ってくるので、思わずお互いに大笑い。
「そーか!ウケたくて言ったのか!(笑)」
理解し合う大切さと笑いの奥深さに触れた、
ある夜のできごと。
2.十五夜お月さん
10月1日は十五夜でした。
かつらぎの家でも、すすきを飾り、お団子を作って
澄んだ秋の夜空に輝くお月さんを子どもたちと眺めました。
普段、ゆっくりと夜空を見上げて、おつきさんを眺める事もないですから
光り輝くお月さんを見ていると、大人も子どもたちも心がスーッと落ち着いたのではないかな…。と、思いきや、美味しいお団子をペロッと食べて、月よりお団子の子どもたち?
いえいえ、おつきさんはちゃんと子どもたちのハートの中で輝いているのでした。
3.ぴんぽーん
職員入浴しているところに、お客さん。
「誰かきたよー」と大きな声で教えてくれる。
「名前を聞いてー」と伝えると、戻ってきて「ガスが…」とのこと。
ガス?
ガス漏れ??
お湯の出し過ぎでガスが止まった???
「んー…用件を聞いてみて?」と伝えると、戻ってきて「ガストの人」なのだそう。
誰か注文した???
いやいや…
注文してないかな…
「かつらぎの家って伝えて」と伝える。
住所を伝えた方が確認しやすいか?と考えていたところ、自分たちでしっかりやり取りし、かつらぎの家の住所を伝えてくれたようで、お隣さん宛の宅配であることがわかる。
入浴を終えリビングに行くと、何事もなかったかのように皆がTVを見ながら寛いでいる。
「お隣さんも困らずにすんだね」と、しっかり対応してくれたことに感謝を伝えました。
2020.10.16